<2016.02.19追記>
最新アルバム「美ちていく狂気」をレビューしました。
美ちていく狂気、NINO NINO SAYOCOのアルバムレビュー
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2014年結成の邦楽ロックバンド「NINO NINO SAYOCO(にの にの さよこ)」さん。
2015年9月25日時点で活動休止中だが、今年中にバンドの活動再開ライブも案内されており、2016年には全国リリースのアルバムも発売予定とアナウンスされている。
活動中にバンドの存在を知りたかったというのが本音だが、再開予定ということで楽しみだ。
歌詞の表現と楽曲のギャップが逆に魅力的
楽曲自体は高速8ビートに乗せたカッコイイ邦楽ロックなのだが、歌詞のマイナス感とのギャップがなんとも言えずクセになりそう。マイナス、ネガティブというのも適切な言葉ではないが、決して明るい歌詞ではない。なかなか激しめで、お世辞にもキレイではないワードもたくさん登場してくる。
でも、そういった言葉で歌詞を作ることによって曲のメッセージとしては強いのかもしれない。もしかすると、こういう音楽がこれから流行っていくのかなとすら感じた。
僕みたいな"自称音楽好き”は、「メロディーがいい」とか「曲の構成がいい」とか良く言うが、結局のところ邦楽ロックにおいては歌詞が非常に重要だ。
そういう意味では、キャッチーでノリの良い音楽と、若干マイナス・ネガティブ感で共感できる日本語歌詞の組み合わせで音楽を演奏することが、今のトレンドを押さえている邦楽ロックなのかもしれない。
アンヘルシーアイドル
約225bpmという、近年の高速ビートブームでもなかなか聴かない速さだ。もはやアニソンも追いつけないくらいのテンポだ。それだけに楽曲は、自然に体が縦揺れするようなキャッチーさで、少しラウド寄りなロックナンバーになっている。
YouTubeにlyricビデオが公開されているのだが、やはり激し目の言葉が踊っている。もちろんネガティブなだけでなく、最終的には前向きな表現を僕は感じたが、この楽曲のノリ・雰囲気との間には、やはりギャップがあるという印象だ。
正直なところ最初は違和感しかなかったのだが、先ほど紹介した通り、聴けば聴く程このギャップがバンドの魅力だと感じている。
人間失格
こちらも約200bpmという高速の邦楽ロックナンバーだ。
そして例によって、「Twitterからネガティブツイートだけ集めて来たのかよ」ってくらい歌詞が濃い。これは僕が勝手に「ネガティブツイート」って言っているだけだが、そんな言葉が存在するようにTwitter上で感情を吐き出している人がいるんだから、やはりこういう歌詞は共感を得るんだと自己解決してしまった。
楽曲に関しては、基本ストレートな構成でキャッチーなメロディを使っていることから、すっと耳に入ってくる。それだけに歌詞に集中してしまうという作戦かとすら考えたほどだ。
なんにしても、活動再開されるのが楽しみなバンドさん。
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