カナダ出身のシンガーソングライターであるニール・ヤング(Neil Young)は、音質の悪いストリーミング反対派として有名ですが、今回FacebookやTwitter上で、自信の楽曲をストリーミングサービスから取り下げると発表しました。
streaming ends for me today... https://t.co/3CJUtvwjMv— Neil Young (@Neilyoung) 2015, 7月 15
ストリーミングサービスは、自分たちアーティストの同意なく劇的に音質を劣化させた音源をファンに届けており、こんなことに耐えられないという主張です。印税やお金が理由ではないとも前置きしています。
なお、現時点で「AWA」「LINE MUSIC」「Apple Music」全てでニール・ヤングの楽曲は配信されています。いつ、取り下げられるでしょうか。
実際にハイレゾ配信サービスを立ち上げたニール・ヤング
ニール・ヤングは、これまでも音質の劣化には非常に敏感に反応しており、自分で「Pono Music」というハイレゾ音源ダウンロードのサービスを提供しており、そのサービスに対応した「Pono Player」という最大192kHz/24ビットのハイレゾ音源再生ハードウェアの販売まで手掛けています。
残念ながら邦楽や国内アーティストとは無縁のサービスになっていますが、ダウンロードサービスも競合が多いアメリカで、どこまで伸びていくでしょうか。
本格的なハイレゾ vs ストリーミングの構図になるか
正確にはストリーミングではなく、「高価なハイレゾ音源」 vs 「安価な圧縮音源」という二極化の構図でしょうか。
現在、日本でもハイレゾ音源のダウンロードサービスは、「OTOTOY」や「e-onkyo music」などが行っています。一曲の価格が400円程度となかなか強気な値段ですが、アニソンやクラシックを中心に確実に伸びてきているようです。本当に販売ランキング上位にアニソンがたくさんありますね、すごい。
もちろんハイレゾを充分楽しむには対応した再生機器や、高品質なヘッドフォンなどが必要になるので、それなりにお金がかかりますが、それでも少しずつ市場には浸透してきているようなので、このままどんどん二極化が進みそうですね。
現状、ハイレゾ音源のストリーミングサービスは技術的にも難しいようで、フランスの「Qobus」が6月中に開始すると案内したものの未だ登場していないようです。アメリカの「TIDAL」や日本の「 e-onkyo」もハイレゾストリーミングに向けて動いているようですが、なかなか大変そうです。
それでも近い将来、配信技術やインフラが整ってハイレゾのストリーミング配信が始まると思いますが、僕たちが音楽を入手する方法や配信方法は、これからもますます進化していきそうです。
Source:
Cult of Mac:Neil Young pulls his albums from Apple Music ’cause they sound soooo bad