International Music Summit(IMS)が発表した世界の音楽市場に関するレポートによると、2016年の世界におけるEDM市場は74億ドル(約8240億円)であり、昨年(71億ドル)に比べて3%の成長であることがわかりました。
2014年時点でも約69億ドルの市場であったことから、昨年のIMSレポートでも「EDM市場の成長は鈍化している」と報じられていましたが、成長自体は続けておりポジティブな現状です。
ドイツやアメリカが引き続きEDM市場を牽引中
レポートによると、引き続きアメリカやドイツがEDM市場を牽引しているとなっています。
実際にアメリカでは、「EDM(dance)」というジャンルが、「Rock」「R&B/Hip Hop」「Pop」「County」に続き、5番目に人気のジャンルになっています。
また、音楽ストリーミングサービスだけに目を向けると、そもそも「EDM(dance)」というジャンル自体の売上内において、音楽ストリーミングサービスが57%を占めており、結果音楽ストリーミングサービス市場の6%を占め、4番目に人気のあるジャンルに成長しています。
さらにドイツにおいては、「EDM(dance)」ジャンルが市場の7%を占めるまで成長しており、この3年間で2倍の規模になりました。さらには音楽市場全体でもロックに次ぐ人気のジャンルになっているようです。
中国や東南アジア市場はどうなったのか?
一方で2015年のレポートでは「中国や東南アジアなどEDM新興国市場が今後成長の鍵となる」とも報告されていたのですが、そこに対する言及は今年のレポートにはありませんでした。
どちらかというと「ラテンアメリカ(中南米)」でのEDM市場成長について言及されていました。
これは中国やアジアでEDMは思うように成長しなかったということなのかな。
ただ、中国発のEDMイベントが世界展開されるというようなニュースもでていましたので、これから、まだまだ成熟してく市場なのかもしれません。
EDMに限らず2016年は、世界的に音楽市場が底から抜けて、(音楽ストリーミングサービスの力によって)再び成長できそうな気配を出してきています。
一時的な成長なのか、今後も続いていく成長なのか、気になるところですね。
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