株式会社アルファコードは、SDMコンソーシアム(以下:SDM)の共同チームとして、ライブの熱気をそのままVR空間に取り込み、様々な角度から観覧し、かつ、音響を自由にカスタマイズして楽しめる遠隔ライブVR配信プラットフォーム「LiVRation(ライブレーション)」を開発したと発表しました。
離れた場所からでもライブを視聴することが可能
「LiVRation」は、離れた場所で開催されるライブや演劇、スポーツ観戦を遠隔で視聴できるだけでなく、様々な角度から見ることができ、また音響も自由にカスタマイズできるとのこと。
配信は360°マルチポジションで行われるので、好きなアーティストがすぐ隣でパフォーマンスをしている様子や、天井からの視点など、普段では体験できない映像が楽しめます。
これにより、距離や時間、会場のキャパシティ等により参加を諦めていた全世界のファンにライブコンテンツを届けることができるようになります。
2020年の実用化・商用化に向けて開発が進められている次世代のネットワーク「第五世代移動通信システム(通称:5G)」と組み合わせることにより、一度の配信で大量の人数にライブ配信ができるようになるとのこと。
非常に面白そうな取り組みだけど・・・
と、ここまで書いてきた通り、なかなか楽しそうな取り組みです。
もちろん、これまでも同じようなライブ配信プラットフォームは沢山登場してきていますし、音楽ライブに特化したサービスであれば「VIDEO Clipper」みたいなマルチアングルのライブ配信サービスも既に存在しています。(更新止まってるけど)
でも、こういったライブ配信サービス(特に音楽系)は、いつも中途半端に終わってしまうんですよね。
中途半端に終ってしまう最大の理由は、「コンテンツの確保ができない」から。
映像系のプラットフォームとして育っていくには、当然、質の良い(見ていて楽しい)コンテンツが大量に必要になってきます。YouTubeとかが良い例ですよね。YouTubeには見たい動画が山程あるので、みんなYouTubeを利用します。それによりYouTubeは、映像配信プラットフォームとして成り立っています。
見ていて楽しい、質の良いコンテンツを集めることが、音楽系のライブ配信サービスでは色々な問題で本当に難しいんですよね。
今回の「LiVRation(ライブレーション)」が、自社でプラットフォームとしてサービスを提供するのか、第三者にシステム貸しでサービスを展開するのか不明ですが(おそらく後者)、コンテンツをどうやって集めるのか、この課題を解決しないことには、ライブ配信プラットフォームって、流行らないと思うんですよね。
今後の動向に注目していきます。