2017年グラミー賞の最優秀新人賞を受賞した「チャンス・ザ・ラッパー」が、興味深い暴露をTwitterでつぶやいています。
それによると、Appleがチャンス・ザ・ラッパーのアルバムをApple Musicにて独占配信する為に、50万ドル(約5600万円)を、チャンス・ザ・ラッパーに支払ったようです。
これまで何度も楽曲の独占配信合戦については僕も書いてきていますが、具体的な金額がアーティスト本人から暴露されるのは驚きです。
50万ドルの効果は十分すぎるほどだった?
チャンス・ザ・ラッパーのTwitterによると、Appleはチャンス・ザ・ラッパーのアルバム「Coloring Book」をApple Musicで2週間にわたって独占配信するために50万ドルを支払ったうえに、アルバムのプロモーションやコマーシャルまで実施してくれたと言及しています。
I wanna clear things up. @apple gave me half a mil and a commercial to post Coloring Book exclusively on applemusic for 2 weeks https://t.co/dMWwptrHHH— Lil Chano From 79th (@chancetherapper) 2017年3月17日
これに加えてチャンス・ザ・ラッパーは、「音楽ストリーミングサービス各社が楽曲独占配信の競争を行っている現状、アーティストは自分の楽曲をコントロールできる限り、たくさん稼げる」とも言っています。
I think artist can gain a lot from the streaming wars as long as they remain in control of their own product. https://t.co/6agVO3uIdf— Lil Chano From 79th (@chancetherapper) 2017年3月17日
これ、すごい暴露というか本音ですね。
でも本当にその通りなんでしょう。
もはや機能面や料金面において大きな差がなくなってきている音楽ストリーミング配信サービスにおいては、楽曲の独占配信のみが差別化の手段になっているのが現状ですからね。
実際チャンス・ザ・ラッパーの楽曲を独占配信できた効果かは分かりませんが、Apple Musicは2016年中に有料会員数を1000万人以上増やしました。
もちろん他のアーティストとの独占配信にも、それなりの費用を払っていると思うので一概には言えませんが、これだけ多くの有料会員数を増やす為のプロモーション費用として、50万ドルは非常に費用対効果が高かったと思います。
過熱する「楽曲の独占配信合戦」がどこまで続くのか目が離せません。
Source:
Apple paid Chance the Rapper $500,000 for a two-week exclusive