日本の話じゃないですが、おもしろい取り組みなので記事にしてみました。
日本でもサービスを展開しているデジタル音楽配信代行サービスである「TuneCore」が先週、アメリカで活動しているバンドやアーティストを対象に、おもしろい金銭支援プログラムを開始しました。
その名も、「配信手数料前貸し(前借り?)サービス」です!
詳しく見ていきましょう。
将来受け取る配信手数料を前借りできる!
今回始まった金銭支援プログラムは、一定の条件を満たしたアメリカで活動しているバンドやアーティストを対象に、レコーディング費用やマーケティング費用、ツアー費用などを前貸しするというサービスです。
貸したお金は、後々アーティストがTuneCore経由で楽曲をダウンロード配信したりストリーミング配信して売上が発生した時に受け取る「配信代行手数料」から回収するというサービスです。
かなりの"信用ビジネス"ですが、アーティストにとっては厳しい資金繰りに苦慮することなく楽曲の制作やマーケティングに取り組めるので、メリットしかありません。(今のところ資金を回収できなかった場合の扱いが不明です。。取り立てとか来るのかなw)
TuneCoreにとっても、「自分たちが信用しているアーティスト = 一定の売上が見込める良いアーティスト」の楽曲配信を代行できるので、これがメリットのようです。
これって既存のレーベルビジネスだ
ここまで読んでいただいた方は気づいたかもしれませんが、これって完全に既存のレーベルやレコード会社のビジネスなんですよね。
作成した楽曲の権利をもらう代わりに、レコーディングをサポートする先行投資や、CD作成後にアーティストをメジャーデビューという形でプッシュして売り出したりする昔ながらのレコード会社の役割です。(最近は少なくなってきていますが)
今回TuneCoreが初めたサービスと異なる点と言えば、TuneCoreのサービスはあくまで配信代行なので、作成した楽曲の権利はアーティストに帰属したままという点です。この違いってかなり大きいですよね。
その代わりTuneCoreも、配信代行手数料という形で収入を得るので、新しい権利ビジネスとも呼べるかもしれませんが。笑
貸した資金の未回収だらけで早々にサービス終了なんてならないことを祈りながら、今後の動向も見ていきます!
Source:
TuneCore Partners With Lyric Financial to Launch New Service That Empowers Independent Artists