日本レコード協会(RIAJ)は、2018年第1四半期(1月~3月)の音楽配信売上実績を発表しました。
今回の発表によると、ついに日本の音楽市場でもダウンロードやストリーミングなど音楽配信の売上金額シェアベースで、ストリーミングのシェアが49%となり、ダウンロードのシェア44%を初めて抜きました。
ようやく・・・という感じですね。
ストリーミングの売上が約79億円に、急成長続く
画像引用:RIAJ発表
音楽配信売上全体では、本四半期の売上は前年同期比113%の161億円となっており、そのうちストリーミング配信による売上が約79億円と49%を占めています。
さらにストリーミングの中でも、「サブスクリプション/音楽」の金額が前年同期比127%の70億6,000万円、「サブスクリプション/音楽ビデオ」の金額が同84%の1億4,000万円と、サブスクリプションサービスだけで約72億円と大部分を占めています。
一方、デジタル音楽のダウンロードは、「シングルトラック」の売上金額が前年同期比98%の43億8,000万円、「アルバム」の売上金額が同102%の26億4,000万円と横ばいが続いています。
ダウンロードの成長が止まりジリ貧になる一方で、ストリーミングの急成長が続き、ストリーミングがダウンロードを上回ることになりました。
それでも、日本はまだまだCD市場
と、このようにストリーミング配信サービスが成長している日本の市場ですが、やはり主役はまだまだCDです。
今回のRIAJの発表は音楽配信の売上・シェアだけでしたが、仮にストリーミングが前年比120%超の成長を続けても、2018年のストリーミング売上は年間で約310億円程度になると予想できます。
その一方で、2017年のCDなど物理メディアによる音楽売上は2,320億円です。
仮に物理メディアの2018年売上が前年同程度だと仮定するとストリーミングのシェアは15%くらいになりますね。CDの売上が減るとしても、ストリーミングのシェアは20%程度に止まりそうです。
僕の個人的な考えですが、日本の音楽市場において有料の音楽配信サービスは一通り利用者に浸透している気がするので、ここから、どの程度「サービス利用者=お金を払う人」伸びていくのかが非常に不安です。
もしかすると、これで頭打ちなんじゃ・・って考えすらあります。
世界の音楽市場がストリーミングサービスにより恩恵を受けているのは、そもそも日本みたいにCDが売れていない市場にストリーミング配信サービスが入ってきたからであって、やはり日本の市場は特殊です。
CDも売れないし、ストリーミングの加入者も頭打ちだし・・・なんてことにならないには、どうするのが一番良いんでしょうね。。
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2018年第1四半期の音楽配信売上は161億円 (前年比113%) ストリーミングシェア49%、ダウンロードを抜く