<最終更新:2017年11月23日>
今更の更新ですが、「エモい」が、三省堂「今年の新語2016」で二位になりましたね!
そのことについても記事後半で触れています。
<更新ここまで>
あのバンドはエモい、あの音楽はエモい、エモいメロディー、エモいコード進行・・・などなど最近エモいという言葉をよく耳にしませんか?
このエモいの意味や定義、人によって大きく違いがあります。
僕も「エモいバンドさん」みたいな紹介をしていますし、このサイトを見ていただいている方の中にも「エモい」音楽を求めている人も多いと思いますが、いったいどういう意味なのか、音楽における「エモい」の意味や、それ以外に最近の使われ方を見てみましょう!
エモいの意味や音楽での使われ方とは?
まず「エモい」という言葉の本来の意味ですが、
「エモい」という言葉は、感情を意味する英語の「Emotional(エモーショナル)」が語源となっており、形容詞として利用する為に「い」がついている。叙述的・情熱的・切なさ・物悲しさなど、なんとも表現しがたい気分や感情、言葉で伝えきれない気持ちを表現する時に「エモい」と使われることが多い。
というところですね。
この「言葉では伝えきれない」というところが色々な方面に派生していき、昨今では「ヤバい」や「すごい」と思った時、気持ちで感じた時に、「エモい」という言葉が使われるようになってきています。
ただし、「ヤバい」のようにプラスの意味でもマイナスの意味でも使われるというよりは、「どちらかというとプラスの意味だけどなんとも言えない感情」として使われることが多いですね。
ここからは、音楽での使われ方や、他の人がどのように「エモい」という言葉を使っているかみていきます。
まずは音楽での「エモい」という使われ方をみていく
音楽での「エモい」という捉え方は人それぞれなので、どういう音楽が「エモい」か、言葉で語るよりも僕自身が感じているバンドさんをいくつか例にあげてみます。
例えば洋楽では「My Chemical Romance」とか「Fall Out boy」といったバンド、邦楽では細美武士さんが最近結成したバンド「MONOEYES」などが「エモい音楽」だと感じています。
ちなみに、同じ細美さんでも「HIATUS」は、楽曲の中で複雑な遊びを入れていることが多くストレートな音楽と言い切れないと思っているので、「エモい」とは少し違うかなーと感じています。
初期の「ELLEGARDEN」とかは「エモい音楽」ですよね!
My Chemical Romance - "Helena"
Fall Out Boy - "America's Suitehearts"
MONOEYES - "My Instant Song"
多くの人が使っている「エモい」をみていく
このように、元々は音楽の世界で使われていた「エモい」ですが、最近では多くの人が日常的にも使っています。ということでTwitter上で「エモい」を検索してみた結果です。
・・・色々な使われ方があります。
寒さと一緒にやってくるもの・・?
冬は寒いしエモいから嫌い— かしどん太郎 (@UKAC) 2015, 8月 19
車の教習が終わったのでしょうか。
ただ今を持ちまして教習全てを修了。非常にエモい。— Jean(ジャンカツ) (@Jean171017) 2015, 8月 19
なんとなく意味は分かります。
エモい言い回しだなァ⁽⁽(ཀ д ཀ)⁾⁾— モジャ (@mojaordie) 2015, 8月 19
先程の方は冬でした・・
文化祭シーズン好き、秋はエモい。好きな妄想に耽れる。— りべ支配人 (@LibeManager) 2015, 8月 19
さっきは寒さだったけど、暑さとも一緒にやってくるのか・・・?
外歩いてたら空間がサウナのようだった. これはみんな外に出て体感すべし暑さだ… すごくエモい.— 落合陽一/Dr.YoichiOchiai (@ochyai) 2016年8月9日
文章がエモい・・・感情的で琴線に触れることかな。
もっとエモい文章がかけるように精進しよう……— せか☆いや (@sekaiya) 2016年3月8日
エモい食べ物とは、これ如何に。
はいエモい pic.twitter.com/LC8GzbkP4o— でおも (@kazuki1270) 2015, 8月 19
街並みにもエモさが求められます。
あーでも街並みエモいからいっか— Lemon beads@エロゲコンピ2 (@lemon_beads) 2016年3月9日
僕も言われてみたい
@hhs_lkst1579 お前の鼻毛エモいな— ひろと@8/22両国sunrise (@hiroj624) 2015, 8月 18
音楽や髪型、服装といった文化だけではない
と、このように僕の凝り固まった考えは、一気に吹っ飛びました。
正確に数えたわけではありませんが、確かに音楽関連での「エモい」という呟きの方が数は多いですが、それ以外のシーンで何度も登場しています。
文脈を想像するに「すごい」とか「ヤバイ」みたいな表現でしょうか。でも、そういった感情表現や気分の上がり下がり以外にも多く使われている気がします。
最初にも紹介しましたが、これぞまさになんとも表現しがたい気分や感情、言葉で伝えられない出来事を「エモい」と表現している感じですね。
時代とともに「エモい」という言葉が色んな意味を持ってくるのも当然の流れなんですかねー。
余談ですが、最近は「DOPE(ドープ)」って表現もバンド界隈で聞くようになったので、こちらも合わせて使っていきたいですね。
まとめると
この記事を最初に書いたのは2015年8月ですが、当時はまだ音楽界隈で使われていた「エモい」が少しずつ日常会話の中でも認知されていく段階でした。
この記事を書いた時、本当は「エモい音楽」の定義とかジャンルを偉そうに書きたかったのですが、一気に書く内容がなくなりました。「エモい」という言葉の最新の使い方を理解できていない人間が「エモい」を語ってはダメですね。
みなさんも「ヤバい」や「すごい」と思った時は、どんどん「エモい」を使ってください!
「エモい」が三省堂「今年の新語2016」で二位になったことを受けて
<2017年4月16日追記>
僕がこの記事を初めて書いたのは2015年の8月で、その時から「エモい」という言葉の使われ方は多様化していました。
ここまで紹介してきた通り、多くの人が「やばい」とか「すごい」といったニュアンスで「エモい」という言葉を使っていました。
三省堂の説明によると、「エモい」は、
〔emotionを形容詞化したものか〕 〔音楽などで〕接する人の心に、強く訴えかける働きを備えている様子だ。
となっていますが、まさにその通りだと思います。
今ではすっかり多くの人が「エモい」という言葉を感情表現として常用していますが、「エモい」という言葉・表現自体は、音楽の世界においては2000年頃から使われていましたので、僕は「新語2016」で二位になったことを受けて、なんとも言えない感慨深い気持ちになりましたよ。