2月22日、日本レコード協会が2015年の有料音楽配信の売り上げを発表し、いわゆるサブスクリプション型の定額制音楽配信サービスの売り上げが、前年比158%の123.8億円の売り上げであることがわかりました。
ダウンロードを含めた有料の音楽配信全体でも、前年比108%増で471億円を売り上げですが、「着うた」や「待ちうた」といった一時代を築いたサービスの売り上げが大幅減少し、ダウンロード販売も伸び悩んでいる中で、サブスクリプションモデルが大きく成長していることが見えてきます。
画像引用 一般社団法人 日本レコード協会
サブスクリプションモデルは年間通して、前年を上回る
今回の発表内容をみると、PC・スマートフォン向けのサブスクリプション型音楽配信の売上は、どの4半期でみても去年の売上を上回っています。やはり2015年はAWA, LINE MUSIC, Apple Music, Google Play Music, Amazon Prime Musicなど多くのサブスクリプション型サービスが登場したので、それらの影響が数字に現れていますね。
また同じ2015年内でも、2015年の3Q(7〜9月)と4Q(10月〜12月)を比較してみると、この3ヶ月だけで一気に売上が90億円近く増えています。これまではどの期間で比較しても40億円程度の伸びだったので、ここの伸び率は200%以上を示しています。
これも日本に定額制の音楽配信サービスが浸透してきた結果だと言えるのではないでしょうか。
2016年1Q以降も同じ伸び率を達成できるか
このように、まだまだCDなどの物理メディアに比べて金額規模では圧倒的に少ないものの、確実にサブスクリプション型の音楽配信サービスは勢いを出してきています。
しかし、ここからどこまで伸びていくかが、「日本でも定額制音楽配信サービスが成功している」と言えるかどうかの鍵になります。単純な昨年までの伸び率との比較では、新しいサービスが出てきた要因なども含め、伸びて当然という結果といえます。
2016年以降も前年同四半期比を上回るのは当然ですが、「前年同四半期」ではなく「前四半期」と比較しても高い成長率を維持していけるかが焦点になってきます。
今四半期(2016年1月〜3月)の発表を楽しみに待ちましょう。
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