アプリ情報プラットフォームを提供するApp Annieは、アプリ調査レポート『アジアにおける動画ストリーミング』を発表しました。
レポートでは、現在アジアではモバイル動画ストリーミングアプリが大きく成長していることを発表しており、最新の市場動向データとともに、アプリビジネスを成功に導くためのヒントが書かれています。
収益・利用時間・利用データ量ともに成長中
今回のレポートで、アジアのモバイル動画ストリーミングアプリは収益・利用時間・利用データ量ともに大きく成長しているとなっています。
動画ストリーミングアプリ 収益ランキング
収益におていは特に中国で、主要なモバイル動画ストリーミングアプリのiOS App Storeでの収益が、過去1年間で4倍に成長しています。
また、東南アジア全体でみても、インドネシアやタイが目覚ましく伸びており、iOSとGoogle Playの合計収益がここ1年間で9倍以上に増加しています。
動画ストリーミングアプリ 合計利用時間とユーザーあたりの利用時間
動画ストリーミングアプリの利用時間に注目すると、インドネシアとタイでは、Android端末での動画ストリーミングアプリの総利用時間が、調査期間となった1年間でに80%以上増加しています。
動画ストリーミングアプリTOP10のデータ使用量
さらに、動画ストリーミングアプリの1人あたりの平均利用時間とデータ利用量は、調査対象となったインドネシア、タイ、韓国、日本の4カ国すべてで増加しています。
ユーザーがライブストリーミング可能なアプリが増加中
発表では、U-NEXTやHuluといった有料の動画配信サービスにも言及されていますが、ユーザーが実際に配信できるライブストリーミング機能をもつ動画ストリーミングアプリの利用時間と収益が、アジア各国で爆発的に増加中としています。
特にタイでは、AndroidとiPhoneの月間アクティブユーザー数(MAU)トップ10の動画ストリーミングアプリのうち、4つがライブストリーミング機能を中心としたアプリとなっています。
また、こういったライブストリーミングアプリの収益源は、やはりバーチャルギフトでの少額課金のようです。
日本のサービスでは「SHOWROOM」が紹介されていますが、同じようにアジアでは、「V-Live Broadcasting」というアプリがプレミアム会員になると人気ミュージシャンのライブ配信の視聴や交流機能の利用が可能になっており、Kポップで人気を集めているようです。
今回のレポートの全文はこちらから閲覧可能です。: https://goo.gl/z701VW
音楽も動画配信の波にのるべき
ここからはApp Annieのレポートは関係なく僕の持論ですが、やはり「動画配信サービス」は確実に成長市場です。
音楽業界はこの流れに乗ることが、今後、生き残っていく鍵だと考えています。
例えば、すでに「LINE LIVE」はライブ配信を毎日のように取り組んでいますが、こういった取り組みが、さらに拡大していくことは必須です。
また「LINE LIVE」はユーザー間でチャットのやり取りができますが、このように「単純にライブの映像を配信する」だけではない工夫も必要になってきます。
360度動画の配信であったり、VRでの配信であったりと、視聴者・ユーザーに「このプラットフォームでしかできない体験」を提供することが、音楽コンテンツの映像配信で成功していく鍵だと考えています。
現状、有料の音楽動画配信サービスは少ないですが、今後多くのサービスが登場してくると思います。
Source:
App Annie、動画ストリーミングアプリに関する調査レポートを発表 日本のMAUランキングでは、2016年4月リリースのAbemaTVが3位にランクイン