2017年、デジタル音楽業界において、最初の大きな噂が飛び込んできました。
海外メディア「Music Business Worldwide」によると、GoogleがSoundCloudの買収を検討しているとの噂が流れています。
SoundCloudといえば、先日Spotifyが買収を断念したとの報道がありましたが、今度はIT界の巨人Googleによる買収の噂です。
果たして真偽はいかに。
GoogleがSoundCloudを魅力に感じる3つの理由
SoundCloudについては何度か紹介していますが、ドイツ発の音楽共有サービスで、多くのクリエイターにより楽曲や、既存曲のDJミックスなどが多く配信されているサービスです。
今回、そんなSoundCloudについて、Googleが魅力的に感じる理由を考えてみました。
ユーザー数が魅力に?
基本的に無料で利用できるサービスで、その利用者は全世界に1億7千万人以上いるとも言われています。
以前買収報道のあったSpotify同様に音楽ストリーミングサービスを提供するGoogleにとって、例え無料ユーザーであっても、このユーザー数は魅力的かもしれません。
買収が実現すれば、Google Play Musicの利用者数を爆発的に増加させることができます。
買収の課題であったメジャーレーベルとの契約も締結済み
これまでもSoundCloudには度々買収の噂が出てきましたが、毎回ネックとなる問題として、メジャーレーベルとのライセンス契約が取り上げられていました。
DJミックス(いわゆるミックステープ)が多く配信されているSoundCloudについては、楽曲使用料のロイヤリティに関する契約を締結できない状態が長らく続いており、買収の話が出ては立ち消えになることばかりでした。
しかし2016年、SoundCloudは、ついにユニバーサル・ワーナー・ソニーといったメジャーレベルと、ライセンス契約の締結や、包括的に楽曲使用料や著作権を管理する団体との契約締結を完了しました。
このことにより、法的な問題・ライセンス問題がクリアになりましたので、買収を検討する企業にとっては明るい材料になっています。
参考:音楽共有のSoundcloud、創業者が「もうDJ Mixを削除しない」と明言。定額サービス開始で著作権使用契約を締結
SoundCloudの売上は増加中
SoundCloudは単体のビジネスでも売上を増加させています。
金額だけで判断するとGoogleにとっては大きな金額ではありませんが、単体のビジネスでも成長しているという点は、非常に重要です。
事実、2016年は3Q時点で27.9百万ドル(約28億円)を売り上げており、前年比43%の増加でした。
無料ユーザーからの広告収入だけでなく、「SoundCloud Go」と呼ばれる月額制の有料のサービスを開始しており、サブスクリプションモデルによっても安定した収益を得ることができるようになっています。
まとめると
今回の報道、あくまで噂レベルの内容です。
しかし実現すると、現状の音楽配信業界の勢力が大きく変わるほど、インパクトのある事案です。
今後も動向に注目し、情報をアップデートしていきます。
Source:
GOOGLE MULLING SOUNDCLOUD BUYOUT, SAY WHISPERS – AS SONY AND UNIVERSAL’S STAKES ARE REVEALED