スペインにおける定額性音楽ストリーミング配信サービスは2017年に25%増加し、スペインの音楽業界が4年連続で成長する大きな要因となりました。
今回、スペインの音楽業界団体「Promusicae」が1月22日に発表した報告によると、ストリーミング配信サービスは2017年に有料加入者数150万人を突破したとのことです。また音楽消費の方法についても、ヒットチャート上位200曲のストリーミング配信による再生数は350万回を超え、2016年に比べて25%増加しました。
スペインでは、かつて音楽の違法ダウンロード・海賊版が野放しになっていたこともあり音楽市場は低迷していましたが、ストリーミング音楽配信サービスが登場したことにより、スペインの音楽市場は2013年を底に、2014年以降4年連続で成長していることになります。
国内アーティストが強いスペイン音楽市場
このブログでも何度か書いていますが、世界では本当にラテン音楽(スペイン語音楽)が大旋風を巻き起こしています。現状スペイン音楽市場では、ポップ歌手パブロ・アルボラン(Pablo Alboran)の「Prometo」が、2017年に最も売れたアルバムとなり、およそ10万枚のセールスを記録しました。
また、言わずと知れたLuis FonsiとDaddy Yankeeの"Despacito"は、スペインのデジタルソングチャート(ストリーミングとダウンロードの組み合わせ)でトップを記録しています。
もともとスペイン国内の音楽が強い市場でしたが、2017年の年間チャートトップ20をみても、英語歌詞の曲はわずか2曲で、エド・シーランのDivideが7位、映画La La Landのサウンドトラックが9位にランクインしたのみで、残りの18枚は全てスペインのアーティストが占めています。その中でもポップミュージックが強いのですが、世界的なラテン音楽ブームに乗っかり、Pablo Alboranに続くスペイン発のアーティストが世界中で聴かれるようになる日も遠くないかもしれません。
Source:
Spain Reports Fourth Consecutive Year of Music Industry Gains With Streaming Up 25 Percent