先日開催されたWWDC 19にて、次のmacOS Catalina以降では「iTunes」の搭載を無くし、その機能は「Apple Music」、「Apple Podcast」、「Apple TV」の3アプリに分割されると発表されました。
この発表を受けて、「音楽のダウンロードが終わる」みたいに、僕も一瞬勘違いしかけたんですが、正確には、今すぐになくなるわけではありません。
実際にAppleも公式のサポート声明文を出したので簡単に紹介します。
引き続き音楽のダウンロードもApple Musicで
サポート声明文によると、今回の機能分離後、これまでiTunesのいわゆる「音楽管理」部分を新しいアプリである「Apple Music」が担うことになります。
Apple Musicを利用することで、5000万曲以上の楽曲をストリーミングで聴いたりダウンロードで入手することが可能で、iTunesで作成したプレイリスト、インポートまたは購入した音楽は、引き続きApple Musicアプリに入ります。
さらにはApple Musicのメニューに「iTunes Store」も表示されるようで、ここから音楽のダウンロード購入も可能となっています。
また、これまでのiTunes同様に、同じApple IDに紐づく全デバイスからミュージックライブラリにアクセスすることもできます。
ということで、音楽のダウンロードについては特段なくなるわけではありませんよ。
とはいえ、これも時間の問題かもしれませんので、そのあたりも少し書いていきます。
世界の音楽市場は確かにストリーミングに移行している
何度かこのブログでも紹介してきていますが、世界の音楽市場を見ても、ユーザーの音楽視聴体験は確実にストリーミングがメインになってきています。
既に音楽大国であるアメリカは音楽業界の収益のうち70%以上がストリーミングによるものになってきており、CDなどの物理メディアやダウンロード販売による収益を大きく上回ってきています。
日本と同じようにCDなど物理メディアが中心だったドイツ音楽市場でもストリーミングの成長は著しいです。
さらには日本の音楽市場でも、まだまだCD中心ですが、デジタル音楽配信市場の中では、ついにストリーミングがダウンロードを上回りました。
もちろんアーティストの中には戦略的に音楽をストリーミング配信せず、ダウンロード販売だけ行っているアーティストもいますが、市場は完全にストリーミングの流れです。
このような環境下においては、Appleが本当に音楽のダウンロード販売を辞める日も、そう遠くないかもしれませんね。
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