2010年6月から活動しているギターポップ・ロックバンド「Sams(サムズ)さん。
キャッチーに攻めるギターサウンドとハイトーンボイスのボーカルが印象に残るが、何よりもかっこいいのは、それぞれ曲内での「キメどころ」だ。
都内を中心に、全国のライブハウスで活動している。
疾走感の溢れるパワーソング
楽曲はアップテンポのビートに綺麗なギターを重ねたキャッチーなサウンドがメインとなっており、聴いていて自然と体が縦揺れしてくる。たまに、リードギターがちょっと外したような演奏をするところもあるが、それもまたオシャレな味が出ているようだ。
ギターポップ・ロックとして明確な楽曲構成ではあるものの、曲中のブレイクや決め所には非常に細かなこだわりを感じる。楽器隊の全員で決める部分でドラムのスネアのみ残していたり、単純なブレイクでも何度も繰り返したり、それぞれ違うパターンでブレイクしたりと、どれも「バシッ」と決まっていてかっこいい。
そういった引き締まった演奏に乗っているボーカルのハイトーンボイスは、非常に魅力的だ。楽曲の雰囲気やイメージにあった歌声で綺麗なフレーズを歌っている。
一月の街へ
ストレートなギターイントロから始まる爽やかなロックナンバー。
メロディラインに入ってからもリズムギターとリードギターの役割が明確になっていて、双方のギターサウンドがカッコいい。
この曲もAメロ→Bメロ→サビと続き、楽曲構成としてはストレートなナンバーだが、2番サビ終わりの決め部分では、3拍子に変えた上でブレイクのタイミングでリードギターだけ残したり、ベースだけを残したりという変化が、やはり一捻り工夫が入っていてオシャレだと感じた。
その後も3拍子でCメロに入るが、そこからのギターソロを3拍子→5拍子と変則にした上で、綺麗に本来のサビに戻すなど、アレンジには本当にこだわりを感じる。そして何よりすごいのは、良く聞かないと拍子が変わっていることにすら気がつかないほど自然なことだ。
他の曲でも、楽曲の構成を複雑にするアレンジではなく、こういったキメ部分でのアレンジが気持ちいい。
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