イギリスの調査会社「MIDiA」が2月27日、世界のレコード会社別のマーケットシェアを発表しました。
レコード会社別トータルの売上シェアや「デジタル版」「ストリーミング版」「物理メディア版」など、各メディア別のマーケットシェアも発表されています。
2016年もユニバーサルグループがトップシェア、ソニーとワーナーが追随
今回発表されたレポートは2016年の音楽レーベル・レコード会社の市場シェアと、各項目の2015年からの増減比です。
ユニバーサル・ミュージックグループ
ユニバーサルミュージック(UMG)のグローバルにおけるレコード・レーベルの売上シェアは28.9%で、ソニー・ミュージックの22.4%を遥かに凌駕しています。
しかしながら、UMGの音楽市場シェアは2015年には30.2%でしたので、若干のシェア率低下になってしまいました。
さらには、「デジタル配信」「ストリーミング配信」など他の項目においても、UMGは2015年に引き続きトップを維持したものの、若干シェアを落とす形になりました。
特にストリーミング配信においては、ストリーミング収入は56%増加したにも関わらず、ストリーミング市場全体の57%をわずかに下回る結果になっています。
それでも全体トップであることに変わりはありませんが、今後、差が縮まっていく可能性もあります。
ワーナー・ミュージック
ワーナーミュージックは音楽マーケット全体において、2016年に収益ベースで11%、市場シェアベースで16.8%から17.4%に拡大しました。
一方ストリーミング配信においては、収益が51%伸びたにもかかわらず、市場シェアは2015年の19.3%から18.4%に低下しています。
ソニー・ミュージック
ソニーは2016年にドルベースの収益で全メジャーレーベルの中では最高の13%成長を記録し、2015年には21.3%だった市場シェアを2016年には22.4%に増加しました。
ストリーミング収益は円換算で41.8%、ドル換算で57%の増加でしたが、シェア率でみると3大レーベルのストリーミングシェア率は、2015年と比較して横ばいだったといえます
3大レーベルともにストリーミングが成長中
このように2016年の「物理メディア」や「ストリーミング配信」のマーケットシェアは、3大レーベル間で若干の動きがありましたが、「ストリーミング」においては、ほぼ同値のシェアを維持したことになります。
見方によっては、3大レーベルともに揃ってストリーミング市場は成長していると捉えることができますね。
2017年は、ストリーミングの市場がますます増えると予測されていますが、各レーベル・レコード会社の市場シェアは変わるのでしょうか。
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