昨日紹介した、無料の音楽ストリーミングサービス「Aurous」ですが、サービス開始3日にして、ワーナー・ミュージック、ユニバーサル・ミュージック、ソニー・ミュージックといった世界3大レーベルやアトランティックとキャピトルといったレコード会社から、”露骨な著作権侵害”を行っているとして、アメリカの南フロリダ地方裁判所において訴えられました。
早速というか、やっぱりね、というか。。。いやはや。
やはりAurousの主張は通らない?
今回、訴えられた理由は大きく二つあると報じられています。
一つは、やはりコンテンツの取得元が、そもそも違法なサイトや違法アップロードされた音楽という理由です。
昨日紹介した記事やビルボードのインタビューにおいて、Aurousの開発者は「ライセンスされたウェブサイトのAPIを利用して音楽を取得している」と説明していましたが、今回の訴えでは、音楽の取得元にはライセンスされていない違法なサイトを含んでいたり、そもそも海賊版といったように違法アップロードされた音楽を取得しているとされています。
そして二つ目の理由は、プロトコルとしてBitTorentを利用している点です。
BitTorentの説明は割愛しますが、この名前を聞くと「違法なファイル共有ソフト」という印象が強い方も多いのではないでしょうか。確かにTorentには、そのイメージが強いですが、本来のBitTorentは、ざっくり説明すると高速のファイル転送用のプロトコル(通信技術)です。
Aurousは、あくまでプロトコルとしてBitTorentを利用してユーザーが素早く音楽をストリーミングできるようにしているだけだと説明していますが、今回の訴えでは、AurousはBitTorentから直接ユーザーに音楽をストリーミングしているとされています。
どちらも開発者の説明と訴えの内容が違っていますが、果たしてどうなるのでしょうか。
過去には動画サービスで似たような事例も
過去、同じようなコンセプトで映画をストリーミング配信し「海賊版のNetflix」と呼ばれる「Popcorn Time」というサービスが登場しましたが、こちらもサービス開始後わずか4日で閉鎖しました。(その後、紆余曲折を経て復活していますが)
こちらは直接的に誰かに訴えられたことが閉鎖の理由ではありませんでしたが、やはりハリウッドなどからは、目の敵にされていました。
当時の「Popcorn Time」の主張もAurousと同じように、自分たちは映像コンテンツ自体は提供しておらず、あくまで既にあるサービスが提供している動画へのリンクをまとめているだけというものでした。
Aurousもサービス開始前から「Popcorn time of Music(音楽版のポップコーンタイム)」などと言われていましたので、今後同じような運命をたどるかもしれません。
遅かれ早かれ近い内に閉鎖される気がしますが、今後の動向にも注目していきます。
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