<追記>
初めてバンドでキーボードを担当する時に選ぶオススメのキーボードについても紹介しています!
これまでバンド名の決め方やライブハウスの出演方法など、僕のバンド活動で経験したことを紹介してきましたが、今回はバンドにおけるキーボードの役割と注意点をまとめていこうと思います。
自論ですが、「バンドを始めるからキーボードを始める」って人は、ほとんどいないと思うんですよね。ギターとかドラムはそういうパターンが多そうですが。
大抵の場合、子どもの頃にピアノをやっていた経験があるから、バンドでキーボードを担当するという、「楽器は弾けるけど、バンドは初めて」という「バンド初心者」が多いと思います。そういった人は、バンドでキーボードをすることになったけど、「何をすれば良いかわからない」、「どんなアレンジをすれば良いか分からない」という状況になると思います。
僕も子どもの頃からピアノをやっていて、バンドで初めてシンセサイザーをやった時はそうでした。
コピーバンドのうちは既に曲ができあがっているので自分の役割やギターとの役割をそれほど意識する必要はないですが、オリジナルを演奏する場合は、絶対に役割を意識してメンバーと話をする必要があります。
そうしないと、バンド活動が非常につまらなく残念なものになってしまうので、そのポイントを紹介します。
バンドにおいて、キーボードとギターは基本的に同じ役割と理解する
ギターとキーボードは「楽曲を装飾する、曲の雰囲気を作る」という意味で基本的には同じ役割を持っています。
どちらの楽器もバッキング系リフや伸ばした音で「空間を埋めること」や、単音リード系で「曲にインパクトをつける」といったことができます。キーボードの方が音色や音域が広くより複雑なアレンジもできますが、どちらも曲全体の雰囲気や印象を作る存在感の大きなパートです。
それゆえに、お互いがそれぞれカバーし合うようなアレンジを作らなければ、音がぶつかってしまったり曲がスカスカになったりと、聴くに耐えられない楽曲が出来上がってしまいます。
そして大前提ですが、キーボードは曲を装飾したり音が前に出だりするので、コードやスケールの理論を勉強しておく必要があります。これに関してはまた記事を書こうと思いますが、今更と言わずに教則本を一つくらい買っておいても損はないですし、アレンジの幅が広がります。
音のぶつかり等に気づいて自分がアレンジを変えることが最悪
実際に曲を作ってみて、音がスカスカだったりぶつかったりしている最悪のアレンジに仕上がった時に、メンバーと何も話し合わずに自分の演奏を変えて、ギターや周りに合わせることは最も悪い行為です。
特に子どもの頃からピアノを弾いていたキーボード担当は、音楽理論や音に対する耳がある程度出来上がっているケースが多いので、音のぶつかりや違和感に気づき易い傾向があります。
ここで、「自分はバンド初心者だから」とか「バンドはギターが目立つから」とか、遠慮する必要は全くありません。
遠慮すると本当に最悪の結末が待っています。必ずギターと役割を話し合ってアレンジを決めるべきです。
仮に遠慮したままでアレンジを続けると・・
ギターに遠慮してキーボードアレンジを続けると、気づけばキーボードは空間を埋めているだけになっている場合がほとんどです。ギターよりも演奏できる音域や幅が広いという器用さゆえに、なんとなくストリングス系の音を使って曲の広がり感を出していたり、イントロだけピアノを弾いているなんてことになってしまいます。
一曲や二曲はそういう曲があってもいいとは思いますが、全部そんな感じになってくると、最終的にはバンド活動自体が面白くなくなりますよね。
そして、曲を聞いてくれる周りの人やお客さん、それだけでなくメンバーですら、いや自分さえもが「あれ?キーボードの演奏、空気じゃね?」と気づいてしまいます。
もはや空間を埋めるだけであれば、マニピュレーターで充分ですよ。その後は・・・という感じですね。
もう、これが最悪の結末です。
では、キーボードはどうやってアレンジすればいいのか
繰り返しですが、キーボードにできる役割は「空間を埋めること」と「曲にインパクトをつけること」の2種類です。
バンドの音楽性や方向性、楽曲の世界観にもよると思いますが、次のようにギターとの役割分担をしっかりと意識して決める必要があります。
- 曲ごとに役割を分担する
- Aメロ、Bメロなどフレーズ毎にアレンジを分担する
- 間奏やソロを分担する
- キーボードは、多くの音色を使ってアレンジを意識する。電子音でのアレンジはキーボードだからこそできる
最近は、バンドを始めた時にどんな曲やバンドをコピーするのか僕にはもうわかりませんが、「Silent Siren」の楽曲なんかは、かなりアレンジの参考になります。このバンドの曲も下手にアレンジすると完全にギターポップになってしまいキーボードの存在が消えてしまいそうですが、すごくいい感じのバランスでギターとキーボードが分かれていると思います。
3rdアルバム「サイレント サイレン」を通して聴くと、アレンジの幅が楽しめますよ。
まとめると
もちろん、「ピアノを効かせたピアノロックバンド」とか「ギターを前面に出したロック」など、音楽性や活動の方向性がしっかりと決まっている場合は、例外もあると思います。そういったコンセプト・音楽性のもと演奏することも大切です。
でも、僕の経験上やこれまで見てきたバンドさんの中には、少なからずキーボードが全く活かされていないバンドさんもいました。僕も昔のバンドで空気アレンジをやってしまったこともあります。
紹介した「Silent Siren」だけでなく、「ゲスの極み乙女。」や「サカナクション」、「ねごと」など、ピアノやキーボードがメンバーにいるバンドはたくさんいます。それぞれ楽曲の雰囲気は全く違いますが、ギターとキーボードの役割を意識しながら楽曲を聴くと、オリジナルバンドの参考になると思います。
せっかく始めたバンド、演奏で目立てとは言いませんが、自分の存在意義がなくなってしまっては楽しくなくなるので、初心者・上級者関係なくキーボード担当は遠慮せずにアレンジについて話し合ってください。
<追記>
初めてバンドでキーボードを担当する時に選ぶオススメのキーボードについても紹介しています!