2011年結成、メンバーチェンジを経て現在の編成で東京を中心に活動しているロックバンド「Float down the Liffey」さん。
少し重く切ないエモっぽい雰囲気やシューゲイザーといった空間系のサウンドにキャッチーなボーカルが合わさる、甘くて激しい音楽を男女ツインボーカルが歌うサウンドが印象に残る。
キャッチーなボーカルと轟音サウンドが魅力
このバンドの音楽性は、なかなか文字に起こして伝えることが難しい。楽器が作り出す曲の輪郭は、ぼんやりとした空間系のサウンドが中心だ。
それでいて、要所にロック調のギターリフやリードギターサウンドが出てきて曲を引き締めているので、メリハリのついている曲が多い。
また、タイトに刻むドラムやベースのキメがロック調を強く出しているので、完全な「シューゲーイザー系」と言い切ることもできない。
さらにボーカルさんに耳を傾けると、男性ボーカルの声は切ない一面が強く出ている反面、女性ボーカルはバンドサウンドからは想像できないくらい甘くキャッチーな声だと感じた。
でもその甘くキャッチーな声が「ずれている」とか「変に聴こえる」というわけではなく、見事に轟音系サウンドの中で存在感を出しているので面白い。
ここまで「轟音+ポップ・ロック」という何とも微妙な紹介しかできないが、新しいサウンドとしてオススメできるバンドさんなので、是非聴いてみてほしい。
ソレイユ
3月20日からライブ会場やディスクユニオン各店で販売されている1stミニアルバム「琥珀色が沈むまでは」収録曲「ソレイユ」のMusic VideoがYouTubeに公開されているので紹介してみる。
楽曲的には空間系のギターリフが中心になってはいるものの、リズム隊はロックだしコード進行的な音楽構成的にもすごくポップ/ロック調だ。
2番サビ終わりのギターソロなんか、僕が大好きな90年代J-Rockを彷彿させるので、先ほど紹介した通り「轟音+ポップ/ロック」と言いたくなる。
また、以前「FILTER」というバンドさんを紹介した時にも書いたけど、男性ボーカル/女性ボーカルではっきりとパートが分かれているというよりは、同じメロディーに片方のボーカルが被せてきて、気づけば被せてきた方が自然な流れでリードボーカルに変わっていく構成が僕は大好きだ。
今回紹介している楽曲「ソレイユ」も、男性のギターボーカルが歌うメロディを、サビ部分で女性のベースボーカルに変わっていく流れが、王道といえば王道だけど本当に素敵だ。
あと音楽関係ないけど、街の情景とともに歌詞表示やメンバーの影をうまく使ったMusic Videoがカッコいい。
VJさんに手伝ってもらえばライブでも同じような演出ができそうだし、最近ではスマホをプロジェクターに使ったりもできるのでこういった演出をしていくバンドさんも増えていきそう。
クラウディア
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