日本レコード協会は2018年2月22日、2017年通期の有料音楽配信の売上実績を発表しました。
これによると2017年の年間有料音楽配信の売上実績は、金額で573億円となり前年と同じくプラス成長(108%)になり、これで4年連続成長となりました。また、音楽配信内で比較すると、ダウンロードとストリーミングの比率がダウンロード47%(309億円)、ストリーミングが46%(263億円)と、日本でもストリーミングがダウンロードに迫ってきています。
その一方で2017年の音楽ソフト(オーディオレコード・音楽ビデオの合計)の生産実績金額は2,320億円でしたので、未だに物理メディアが市場全体の80%を占めていることになり、ストリーミングは約10%のシェアにとどまっています。
2016年も同様でしたが、有料音楽配信の売上は伸びているものの、「未だに物理メディアが80%以上」「有料音楽配信も成長しているが過去実績に及ばない」という点に注目し、もう少し細くみていきます。
2017年の音楽市場全体では2,893億円(対前年比97%)
まず2017年の音楽市場全体で見ると、音楽ソフトの生産実績が2,320億円と、音楽配信売上実績が573億円で、合計金額は2,893億円(前年比97%)と、昨年に続きマイナス成長になってしまいました。
また、物理メディア(音楽ソフト)と音楽配信のシェアだけでみると、2017年も日本の音楽市場は物理メディアのシェアが80%を占めたことになります。これは、昨年の82%と比較するとストリーミング配信の成長により、少しだけ物理メディアのシェアが変わったことになりますが、以前も紹介したように、日本でも「着うた」などが全盛期だった2009年頃には物理メディアのシェアが80%を割ることもありましたので、ここ数年目だった変化が無いと言えます。
純粋にダウンロード配信の売上・シェアが減ってきている中で、ストリーミングの成長によりデジタル音楽配信が微増しているという状況ですね。
あの「着うた」全盛期だった頃のように、日本でストリーミングが流行するには、もう少し時間がかかりそうです。
とりあえず速報ベースですが、別途追記していきます。
Source:
RIAJ- 日本レコード協会