ICT総研の発表によると、日本国内における定額制音楽ストリーミング配信サービスの利用者数は、1位がAmazonのPrime Musicで、2位がApple Music、3位はLINE MUSIC、4位はSpotifyでした。
Apple Musicが実質トップともいえる?
アンケート調査の結果では、利用者数は、Amazon Prime Musicが436人、2位のApple Musicで318人、3位LINE MUSICが238人、4位Spotify 236人とのこと。さらには、Amazon Music Unlimited 207人、Google Play Music /You Tube Musicが149人、AWA106人、dヒッツ86人、レコチョクBestが83人、KKBOXが51人と続きます。
Prime MusicはAmazonのプライムサービスに付随していますので、純粋に音楽の為だけにお金を払っている利用者数という意味では、Apple Musicが最も多いといえそうです。
また、この1年間で各サービスの利用率は上がっており、中でも最も利用者数が増えたのがAmazon Prime Musicで、昨年の利用率7.2%から今年は10.5%へと増加しています。次いで、Apple Musicが1.4%増、LINE MUSICが1.2%増、Spotifyが1.7%増、Amazon Music Unlimitedが1.6%増となりました。Google Play MusicやAWAなど、その他のサービスの利用率は前年並みかマイナスとなっているものが多く、利用率上位のサービスに利用者が集中しているようです。
音楽ストリーミングサービスの利用者、2021年末には2,370万人
日本レコード協会の統計によると、2018年の日本の音楽コンテンツ市場は、CDなどのオーディオレコード市場が1,576億円で前年比9%の減少であったのに対し、音楽配信市場は645億円で前年比13%増となっており、中でも音楽ストリーミング配信サービスの市場規模は年々拡大しています。
今回のアンケート調査の結果に合わせて、ICT総研は、2018年末時点で日本国内の音楽ストリーミング配信サービスの利用者数は約1,980万人と推計できると発表しています。
また、1,980万人の利用者のうち毎月一定額の料金が発生する有料サービス利用者数は1,010万人、無料のお試しサービスなどを利用中の無料サービス利用者数は970万人となっており、今後も利用者は拡大し、2019年末の時点では有料サービス1,140万人、無料サービス1,020万人で2,160万人に達する見込みです。
さらに2020年末には有料・無料サービス合計で2,280万人、2021年末には2,370万人に拡大すると予測しています。
無料よりも有料での利用者が伸びる
また僕が個人的に興味深かったのは、今回アンケートに応えたユーザーのうち、定額制音楽配信有料サービス利用者は601人(14.4%)、無料サービス利用者は523人(12.5%)という結果です。
Webアンケートを実施した4,170人のうち27.0%にあたる1,124人が有料または無料の定額制音楽配信サービスを利用していることになりますが、これは、1年前の調査と比較して有料サービスで3.7%、無料サービスで1.1%利用率が向上する結果となっています。
ICTの調査は毎年実施してきていますが、このアンケートで有料サービスの利用率が無料サービス利用率を上回るのは今回が初めてとのこと。
今後も、日常的に音楽を聞くユーザー層は有料の定額制音楽配信に慣れ親しんできていて、さらに利用者数の拡大が続く見込みです。
今後は無料サービスの利用者が有料サービスに移行することで市場が拡大していくと予想されるとして本リポートは〆られていますが、まさにそのとおりですね。
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