本日9月29日、日本でもサービス利用の招待エントリーが始まった定額制音楽配信サービス「Spotify」ですが、音楽共有サービス大手の「SoundCloud」買収を検討していると、米フィナンシャル・タイムズを始め、複数のメディアが報道しています。
今年に入ってからTwitterや複数のベンチャーキャピタルから資金を調達し、新しいサービスも始めた「SoundCloud」ですが、果たして報道の真偽はいかに。
色の異なるサービスが、うまく統合できるか
もともと「SoundCloud」は、DJや個人の音楽クリエイターが自分の楽曲をクラウド上で共有できるサービスとして始まっていますので、広告付きであったり月額有料であったりと、ユーザーあるいはスポンサーから料金をとってサービスを提供する「Spotify」とは、サービスの本質的が異なっています。
配信している音楽に関しても、Spotifyは超大物アーティストを含む、いわゆるメジャー・インディーズアーティストなどの楽曲を中心に扱っています。一方SoundCloudでは、大物アーティストも楽曲を共有しているものの、多くは個人のクリエイター/DJが作品を共有する場として利用されています。
確かにSpotifyがSound Cloudを買収すれば、これまでSpotifyにはなかったDJ/個人クリエイター系の楽曲をライナップとして揃えることができますので、サービスとしての魅力は増えるかもしれません。
またSoundCloudも、今年の3月には安定した収益化のために「SoundCloud Go」と呼ばれ有料のサービスを開始していますので、こういったサービスのユーザーを巻き取ることは、Spotifyの会員数増加にも繋がるかもしれません。
しかしながら本質的に両者は異なっているサービスなので、今回の報道の真偽はともかく、買収が実現してもユーザーの巻き込みという点では、あまりうまくいかないのでは・・と感じてしまいます。
果たしてどうなるのでしょうか。
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BREAKING: SPOTIFY IN ADVANCED DISCUSSIONS TO PURCHASE SOUNDCLOUD