2013年結成、2014年10月から現在のメンバーにて千葉を拠点に都内のライブハウスで活動する「夕凪に沈む」さん。
ちょっと安っぽい言葉で表現して申し訳ないけど、「感情的で空間系の音楽」に惹かれたバンドさんだ。
「エモ・ポップ」なんて書き方をすると、ちょっと違うイメージを持たれてしまうかもしれないけど、なかなか聴かない感じの音楽なので、ぜひ紹介したい。
感情的だけど、ゆったりとした音楽
YouTubeに公開されている「世界再生計画」という音源でバンドさんの存在を知ったのだけど、イントロでギターロック系の音楽かと思いきや、メロディパートではボーカルの優しい雰囲気が続く歌ものポップサウンドのだったので、ある意味、僕の勝手な予想は裏切られた。
しかし、その後サビに入ってからは、またギター、ボーカルともに伸びがある空間系の音にあふれていて、その歌声とサウンドで「感情」そのものを表現しているような印象だ。
最初にも書いたように、「感情的な」音楽っていうと「エモ系」の曲を想像するかもしれないけど、いわゆる「エモ・ロック系」とは異なって、音楽自体は非常にゆったりと拡がる空間の中で演奏されているので、「ロック」というにはちょっと違う。
なのであえて「エモ・ポップ」と紹介してみたが、本当に曲の雰囲気が印象に残る。
世界再生計画
繰り返しになるが、この曲でバンドさんの存在を知った。
感想は書いた通りだけど、1番・2番と続いた後にアウトロで加速していく終わり方なんかも印象に残っている。
公開されているMVは、「バンドの世界観」とか「表現したい感情的な音楽」の雰囲気が十二分に伝わってくる映像と音楽になっているので必見だ。
世界崩壊計画
2016年3月12よりライブ会場にて発売中の1st mini Album『世界再生計画』に収録されている1曲。この曲が1曲目に収録されていて、先ほど紹介した「世界再生計画」が最後の曲なので、やはりアルバムを通して物語になっているのだろう。
こちらは、「曲の出だしやAメロ・Bメロ」と「サビや間奏、アウロトロ」のギャップがかなり強く、ある意味「残響系」と言ってしまっても良いくらいの音楽だが、その中でバンドのキーワードとなる「感情」を吐き出しているようだ。
メロディパートのおとなしい部分ではフツフツと感情を貯めていき、それがサビやイントロで爆発していく様子を音楽が表している。
先ほど「エモい音楽」って話を少し出したけど、僕はこういった雰囲気の、ロックではない「エモい」曲も好きなんだなと、改めて感じた一曲。