今年(2015年)の4月1日から、企業のロゴなどと同じように「音」や「色」などの商標登録が可能になっていますが、特許庁は本日、特許登録を認めた最初の43件を公表しました。この43件のうち、音の商標登録については21件となっています。
音の商標登録については、過去にも記事を書いていますので、登録内容の詳細などはそちらも参考にしてください。
現状では、製薬会社の登録が多い
今回公表された内容をみてみると、「久光製薬」、「大正製薬」、「大幸薬品」や「小林製薬」など、製薬会社の申請・登録が多くみられました。たしかに製薬会社のCMでは、印象に残るキャッチフレーズがメロディとともに多く使用されています。
例えば 「大正製薬の"リポビタンD"」では、「ファイトー、イッパーツ! 」というキャッチフレーズとメロディがありますが、そういったものが登録されています。
他には「小林製薬の"ブルーレット置くだけ"」の「ブルーレット」という部分や、「花王の"ビオレ"」の「ビオレ」という音、「大幸薬品の"クレベリン"」の「クレベリン」なども登録されており、どれも文字を見るだけでメロディの脳内再生余裕ですね。
エプソン「カラリオ」のこだわりが凄い
その他に登録されていた商標の中に、エプソンのプリンターである「カラリオ」の音も登録されています。
こちらもCMでおなじみなので、皆さん字を見るだけでメロディーが頭の中に出てくると思いますが、商標は楽譜とともに登録されており、その譜面をみてみるとエプソンのこだわりを感じました。
ちょっと引用してみます。
引用元特許庁
このメロディ、4分の2拍子なんですね。
そして頭に半拍分の休符が入っている!!
たしかにCMを思い出すと、頭に休符がありますね。。
さらにメロディの強弱も思い出すと、二言目である「ラ」と、最後の「オ」にアクセントの位置があります。そういう理由から、最後の「オ」が小節の頭にくるように4分の2拍子にすることで、アクセントの位置を考えるているようですね。
こんな風にしっかりした譜面を起こして、商標登録する必要があるのか。
これは面白い。
今のところバンドは関係なさそう
前回も書きましたが、音の商標登録ができるようになったからといって、すぐにバンドには関係なさそうです。
ですが、やはり製薬会社の商品メロディと同じように、例えばバンド名がメロディとともに認知されるようになるなど、バンドの顔となるメロディができあがれば、そのうち登録するバンドなども出てきそうですね!
参考までにソースとして全ファイルのPDFリンクをつけておきますので、興味がある人はぜひみてください。
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