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ここ最近、当サイトでも紹介しているように定額制音楽配信サービスが盛り上がっています。海外に遅れること数年経ってしまったにも関わらず、鳴り物入りで始まったかのような印象すら与えていますが、「AWA」「LINE MUSIC」「Apple Music」といった定額制音楽配信サービスは、本当に低迷する音楽業界の救世主となれるのか考えてみました。

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失った1,687億円、あまりに大きすぎる金額

 

「CDが売れなくなった」「日本の音楽は衰退している」とよく言われていますが、実際に音楽業界の年間売上は2007年の4,666億円をピークに、2014年には 2,979億円となり、なんとこの7年間で1,687億円も失っていることになります。

この金額ですが、エイベックス・グループ・ホールディングスの平成27年3月期の売上が1,692億円となっているので、ちょうど同じくらいの金額です。エイベックスの1年間の売上が丸ごと吹っ飛ぶ勢いです。

他業界で例えると、「パズドラ」で有名なガンホーの2014年12月期の売上高が1,583億円だったので、それ以上の金額を失ってきたことになります。もちろんどんな業界にも流行り廃りはありますし、特定の業界でこの規模の売上が減ることも決して珍しいことではないですが、それにしても恐ろしい金額です。

いや、本当に恐ろしい。

年間1,687億円稼ぐには、有料会員1,400万人が必要

そんな状態の中、音楽業界の救世主かのように定額制音楽配信サービスは盛り上がっていますが、果たしてこの規模の売上を生み出せるか考えてみました。単純に計算すると一人当たり月額1,000円としても12ヶ月で12,000円の売上なので、年間で1,687億円の売上を達成するには、約1,406万人の有料加入者が必要になる計算です。

自分で計算して「計算合ってるよな?」って疑いたくなりました。途中で入ったり止めたりとか積み上げで計算するべきなので一概に断言するのは乱暴かもしれませんが、、、正直厳しい数字ですね。

ニコニコ動画のプレミアム会員ですら月額540円で、加入者数は250万人弱といわれています。というか国内で1,400万人が加入する月額有料サービスって、僕は携帯電話くらいしか知らないです。あとは、電気ガス水道といったインフラ。それとNHKの受診契約か。探せば他にもあるかもしれませんが、普通のサービスではまずあり得ない加入者数です。

ちなみに海外で先行しているSpotifyは、有料加入者が2,000万人を超えたと先日報道がありましたが、これは世界中で展開しているサービスです。

国内だけで1,400万人は気が遠くなりますね。。

では、音楽業界はどうすればいいのか

このように金額だけで見てしまうとなんともいえなくなりますが、新しい音楽体験ができる場として、定額制のストリーミングサービスは非常に重要だと思います。

でも、やっぱり音楽業界が勢いを取り戻すには、とにかく収益が必要です。

僕自身はただの売れないバンドマンでしたが、音楽業界が疲弊しきっていることは目に見えていますし、ミュージシャンだってレコード会社だって、収益がないと活動を続けることができません。もちろん定額制音楽配信サービスの登場により、「もともと無かった収益が入ってくるようになるからプラスだ」と考えることもできます。

ただ、「AWA」も「LINE MUSIC」も公開1週間や2日間でアプリが100万ダウンロードを達成したといった勢いのある話も出ていますが、金額だけで見ると10倍足りません。

そのくらい音楽業界が失ったものは大きいです。

現実的に考えて、定額制のストリーミング配信サービスだけで失った売上を取り返せるとは思えませんが、こういった新しい音楽サービスから実際のライブへの誘導や物販などプラスアルファへつなげることや、LINE MUSICが目指している音楽を使った新しいコミュニケーションといった、これまでにない体験を音楽と一緒に提供することこそが、これから音楽業界が再浮上する道だと思います。

Source:

■日本レコード協会:https://www.riaj.or.jp/
■エイベックス:https://www.avex.co.jp/
■ガンホー:https://www.gungho.co.jp/ir/library/kessan.html

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