2017年アメリカ音楽市場はサブスクリプションモデル拡大で過去10年最大規模に

全米レコード協会の報告によると、2017年のアメリカ音楽市場は、2年連続で2桁成長を遂げました。音楽売上は総額86億2000万ドル(約9064億円)となり、2016年の売上総額75億ドル(約7886億円)と比較して16.5%も増加しました。アメリカの音楽市場は2015年から2017年にかけても、67億1000万ドル(約7055億円)から75億ドルと11.5%の成長を遂げていましたので、2年連続の2桁成長です。

その立役者は言うまでもなく、音楽サブスクリプションモデルによるストリーミング配信による効果です。

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2008年以来10年ぶりの85億ドル超え、20年ぶりの高成長率に

アメリカ音楽業界の売上が85億ドルを超えたのは、実に2008年以来です。また、前年比16.5%増加と高い成長を見せたのも、1993年から1994年にかけて前年比20.1%増加した時など約20年前に遡るなど、久しぶりに明るい材料が揃っています。もちろんアメリカ音楽業界全体でみると1999年のピーク時売上が145.5億ドル(約1.5兆円)だったので、まだまだ全盛期の半分ですが、業界全体でみると右肩上がりになっています。

この成長を支えているのがサブスクリプションモデルによる音楽ストリーミング配信サービスで、2017年全体をみると売上の3分の2にあたる57億ドル(約6000億円)がストリーミングによる収入となりました。

ストリーミングをさらに細かくみていくと、有料サービス加入者による収入は41億ドル近くと最大の売上を誇っています。また、YouTubeやSpotifyといった無料広告ストリーミングによる収益は、2016年の売上4億8800万ドルより34.6%増加し、6億6900万ドル近くになってきています。

有料音楽ストリーミングサービスの中にも色々なカタチが登場中

有料のストリーミングサービスだけに目を向けると、Apple MusicやAmazon Unlimited、Spotify Premiumのようなサービスは、前年と比較して10億ドル以上増加し、35億ドルもの売上を上げていて市場の中心となっていますが、その一方でAmazon Echo向けの専用サービスなど、新しいカタチの音楽ストリーミング配信サービスも勢力を伸ばしてきています。

例えば、Amazonが提供する「Amazon Music Unlimited」のEcho端末向け月額380円プランなどが挙げられますが、一部の機能を制限した限定的なサービスの加入者も増えており、これらのサービスは2017年のアメリカ音楽ストリーミング市場の14%にあたる5億9200万ドル(約620億円)を記録しています。

一方音楽ダウンロードは減少が続く

また今回のレポートで注目すべき点は、2017年の音楽ダウンロードによる売上が、2016年の17億7000万ドルから24.7%減の13億3000万ドルとなり、完全に終息へ向かっているという点です。先日は、iTunesストアでのダウンロード販売が終わるかも?という噂も流れましたが(後にAppleは否定)、その動きは加速していくと思います。

ストリーミングを含んだデジタル全体では、2017年のアメリカ音楽市場総売上の80.2%近くにあたる70億ドル近くになっていますが、MP3で全盛期を迎えていたデジタルダウンロードの割合がたった15%ほどになっているという状況です。

Source:
U.S. Music Industry Hits Highest Revenue Mark in a Decade, Fueled by Paid Subscriptions

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