AppleとSpotifyの対立は、独占禁止法だけでなく音楽のValue Gap問題に波及しそう

忙しくてブログを書けていない間に、AppleとSpotifyの対立が激しくなっていました。

もちろんニュースになっていたので内容は追いかけていましたが、ここでいまいちど何が問題なのか、自分への整理も込めて、まとめてみます。

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以前からSpotifyはAppleを訴えていた

今回Spotifyは3月13日に、Appleによる競合の音楽ストリーミング配信サービスの排除行為についての調査を欧州委員会に申し立てました。

訴えの内容は、AppleがApp Storeを通じて配信されるアプリに対して、いわゆる「Apple税」と呼ばれる決済手数料30%の義務付けが、公正な競争を素材しているというものです。

実はSpotifyがAppleに対する調査を欧州委員会に申し立てるのはこれが初めてではなく、2016年と2017年にも同じような訴えを起こしていました。(そもそもAppleはApp Storeの決済手数料30%が高すぎると各所から不満が出ています。)

Appleは正当性を主張

これに対し、Appleは2019年3月14日に、「Spotifyの主張に対して」というタイトルで公式にコメントを発表しています。

そのコメントによると、

Appleがアプリケーション開発者に求める唯一の支払は、デジタルコンテンツおよびサービスが、アプリケーション内から当社のApp内課金システムを通じて購入された場合のみです。Spotifyが指摘するように、年間購読の初年度についてはレベニューシェア(売上に対するAppleの取り分)は30パーセントですが、この割合は2年後以降は15パーセントに半減されることをSpotifyは言及していません。

 

となっており、確かに手数料は取っているものの、2年目以降は半減されていることまで公表しています。個人的には、ここを公表したのは驚きです。

またそれだけでなく、「App Storeのエコシステムが介在しなければ、Spotifyが今日のような事業に成長することはなかった」と主張したり、ちょうどSpotifyに著作権使用料の支払増額を求めた米国著作権ロイヤルティ委員会(CRB)の決定を受けて、Spotifyが音楽クリエイターたちを告訴したことを引き合いに出し、「Spotifyのこうした動きは、間違っているだけでは済みません。これは音楽産業にとって本当に重要で、かつ破壊的な後戻りを象徴している」と、Spotifyの姿勢を批判しています。

このように両社の主張がありますが、Apple側がSpotifyのロイヤリティ構造=アーティストへの還元額問題を引き合いに出したことで、今回の騒動は音楽のValue Gap問題や広告収益サービス問題など、他のアプリやサービスにも波及していきそうな気がしています。

真っ先に思いつくのはYouTubeですよね。

YouTubeやSpotifyのように広告モデルによる無料ベースの定額制音楽配信サービスには「アーティストへのロイヤリティが安すぎる」という問題がつきまとっています。

今後、Appleが自社のサービスと比較してロイヤリティ還元率の話を出してくる可能性はゼロではありません。

2019年、ストリーミング配信サービスは世界的に普及してきていますが、そろそろ「Value Gap問題」から目をそむけられなくなりそうです。

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