アメリカの音楽メディア「Complex」や「BuzzAngle」によると、2016年のアメリカ国内における音楽視聴数(再生数)において、SpotifyやApple Musicのようなストリーミング配信による再生数が、他の配信方法と比較しナンバーワンになったと発表しました。
ストリーミングによる音楽再生数は急成長、実際に2500億回以上再生された
今回の調査によると、2016年にストリーミング型の音楽配信サービス82.6%の成長を遂げ、音楽再生回数も合計で約2500億回以上になりました。
これは、アメリカ国内全体の音楽市場において、ストリーミングが38%を占めているともいえる数字です。
さらには、ストリーミングの音楽再生数は2015年度の統計から76%も増加したことになり、ストリーミング型の音楽配信サービスが、アメリカの音楽ユーザーが音楽を聴くナンバーワンの方法になりました。
ヒップホップとR&Bがストリーミング市場を牽引
また興味深い数字として、ヒップホップとR&Bといたジャンルがストリーミング市場を牽引しているとも言及しています。
実際、アメリカの音楽市場全体でみるとヒップホップやR&Bが占める割合は22%ですが、これら2ジャンルを合わせたストリーミング再生数は、全ストリーミング再生のうち28%を占めているようです。
一方も、最も人気のあるジャンルであるロックは音楽市場全体の29%を占めていますが、ストリーミング再生数だけで比較すると、全ストリーミング再生数のうち20%を占めるにとどまりました。
これらのことから、ヒップホップやR&Bといたジャンルがストリーミング市場全体を引っ張っているとも言えます。
事実、先日Spotifyが2016年にSpotify上で最も再生されたアーティストは「ドレイク」だったと発表しましたが、まさに「ドレイク」のジャンルはヒップホップやR&Bです。ドレイクの楽曲はSpotify上で30億回以上再生されていますし、ストリーミング全体では54億回以上再生されました。
また、ドレイクやカニエ・ウエストといった大物アーティストは、ストリーミング配信サービス上での楽曲独占配信リリースなどで話題を呼んでいます。
今後もこういった「独占配信」「先行配信」合戦が続くと見込まれますので、ますますストリーミング型配信への移行・再生数の増加は続きそうです。
Source:
Streaming Has Become the No. 1 Way Americans Listen to Music