今回は自分の備忘も兼ねてのメモ。
最近の音楽業界では、Apple MusicやSpotify、YouTube Musicといったグローバルの音楽ストリーミング配信サービスを始め、AWAやLINE MUSICなど国内の音楽ストリーミング配信も定着してきています。
こういったストリーミング音楽配信サービスの広がりを受け、アメリカや日本といった音楽売上規模の大きな市場を含め、世界的にストリーミングでのデジタル音楽配信は普及してきました。
そんななか、最近の音楽業界ニュースや音楽関係者インタビューで頻繁に出てくる「DSP」という言葉があります。
僕はマーケティング業界にもいたことがあるので、「DSP」と聞くとデジタル広告の「Demand-Side Platform」が出てくるのですが、最近の音楽業界における「DSP」の意味は、当然ことなります。
音楽業界における「DSP」の意味とは何なのか?について、備忘も兼ねてまとめておきます。
最近の音楽業界における「DSP」の意味は何なのか?
結論からいくと、音楽業界におけるDSPとは、日本語にすると「デジタル音楽配信事業者」を指します。
ここでいう「デジタル音楽配信事業者」とは、先にあげたApple MusicやSpotify、YouTube Music、AWA、LINE MUSICなど、デジタル形式でユーザーに音楽を提供しているサービス事業者のことです。
もちろんストリーミング配信事業者だけでなく、iTunesのようにダウンロード形式での音楽配信を実施している事業者も含まれますね。
また、僕らが良く耳にするのはApple MusicやSpotifyといった巨大なDSPですが、DSPの数はグローバルでみると200以上も存在しています。
こちらは"FUGA"と呼ばれるDSP向けに音楽を提供しているディストリビューターが開示している資料ですが、正直、僕も知らない事業者の名前も多くありますね。
DSPとは何の略称なのか
ちなみに、アルファベット3文字のDSPを正確に英語で書くと、何なのかも調べてみたのですが、、、
国内のあるニュースでは、DSPを「Digital Sales Provider」と紹介し、あるニュースでは「Digital Service Provider」と記載しています。
配信曲がどの地域でどのDSP(Digital Sales Provider、配信事業者)でどのように聴かれているかがタイムリーに分かるため、
世界の主要なデジタルサービスプロバイダ(DSP)ーーSpotifyもAppleMusicもそこに含まれますーーに対し、
なるほど・・・
まぁ、意味的には「Digital Service Provider」の方がしっくりきますよね。
実際、グローバルに音楽著作権を管理している団体であるSongtrustのページでも「Digital Service Provider」として説明が書かれています。
Digital Service Provider (DSP)
Corporate entities that provide digital services built on a networked ecosystem of consumers and other service providers. DSPs tend to focus on driving almost all interactions online and across devices. Examples are Amazon and iTunes.
今後の音楽業界では「DSP」活用が重要
今回は、「DSP」というアルファベット3文字が何の略なのかを調べた備忘ですが、今後の音楽業界においては、こういった「DSP(Digital Service Provider)」の活用が非常に重要になってきますね。
DSPを経由すれば誰でも簡単に全世界に音楽を発信することができ、さらに、どの地域で、どのくらい聴かれているかなど、細かな分析機能も各DSPは提供しています。
さらには、TikTokのようなプラットフォーム経由で音楽がヒットすることを考えると、各DSPがどういったアルゴリズムでオススメ曲の紹介をしているかなど、分析した上でマーケティングの戦略を立てていくことも、非常に重要です。
CD全盛期だった時代とは音楽業界のマーケティング手法がガラッと変わっていますので、変化についていくことが大切ですね。