2018年最初のニュースは、世界最大の定額制音楽ストリーミング配信サービス「Spotify(スポティファイ)」に関するニュースです。
米Billboardなどの報道によると、Spotifyは2017年末に、ニール・ヤングやソニック・ユース、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンなど大物アーティストが所属するアメリカの大手著作権管理・音楽出版社「Wixen Music Publishing」より、正当な著作権料支払いが行われていないとして大規模な訴訟を受けているようです。
音楽業界の救世主とも言われているストリーミング配信サービスですが、やはり著作権料支払いに関するゴタゴタは続きますね。
Spotifyは他にも大量の訴訟が・・・
今回明らかになった内容によると、Spotifyはトム・ペティの「Free Fallin」やザ・ドアーズの「Light My Fire」といった楽曲を含む数万本もの音楽を正当な著作権料支払いを行わずにSpotify上で配信しているとして、2017年12月29日にカリフォルニア州連邦裁判所に訴訟が提出されたとのこと。原告側は損害賠償額と差し止め救済措置で少なくとも16億ドル(約1800億円)相当を求めています。
正直Spotifyは、これまでも何度も著作権に関する訴訟を置けています。例えば2016年5月には、デヴィッド・ロウリー とメリッサ・フェリックが率いる作曲家からSpotifyが楽曲のライセンス料を十分に支払っていないとして集団訴訟を受け、2017年5月には4300万ドル(約48億円)を支払う和解案を発表しています。
また2017年7月には、ボブ・ゴーディオやフランキー・ヴァリによる音楽グループ「the Four Seasons」より、Spotifyが米国著作権法第115条に基づく義務を完全に遵守していないとして、訴訟を受けています。
他にも複数の音楽レーベルから同様の訴訟を受けていたり、Spotify上で配信されている音楽を聴く時に表示されるジャケット写真に関して「正当な手続きがされていない」なんて訴訟もあったりします。
とにかく訴訟が数え切れないほどあるSpotifyですが、果たして解決への道はあるのでしょうか?
もちろんアーティストの作品に対して正当な対価を支払うことは重要ですが、音楽ストリーミングサービスの著作権料支払いの難しさが改めて浮き彫りになるニュースです。
Source:
Spotify Hit With $1.6 Billion Copyright Lawsuit Over Tom Petty, Neil Young Songs